獣道
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彼、ノバルは息を切らしながら、血に沈む死骸を、呆然と見ていた。 ノバルには、命からがらに、戦い、生き延び、生を勝ち取った筈なのに、これといって達成感が沸き上がらなかった。 ただ眺めるは、死骸からどくりと流れ出る血流である。 達成感もなければ、安堵もない。かといって、自分が命を一つ積み取ったからと、苛まれる心持ちにもならなかった。
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