とくには意味もなく

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あれだよね。いろいろと格好つけたような言い方をしたところだけれど、まぁそのせいでいろいろと損はしている。 例えば…って言っても実際あったことで、いくつもあるんだけれど… 友達の相談事を聞いているとき。あんまり相談されるタイプの人間ではないんだけれど、たまーにされるわけでして。 自分は本当に真剣に聞いているつもりなのだけれど、表情が変わらなかったり、相槌に感情が込もっていないせいなのか、よく 「…聞いてない?」 「ごめん、こんな話されても困るよな」 なんて言われてしまったりする。自分は本気で「え!?」って感じなのだけれど。 「え?聞いとるよ!」 なんて言ってみたりしても、それを言えば言うほど嘘っぽくなってしまったり… 相談に限らず普通の話でもそう。内心は「へぇ…」って思っているのだけれど、上手く反応できていないのか、相手はやっぱり同じようなことを言う。 本当に申し訳ないと思うわけだが、やっぱり直らないし、多分直そうとしていないのだと思う。これが自分の性格だからって開き直ってるって言うのだろうか…とにかく、無理矢理直そうとはしてない。 まあ最近は愛想笑いくらいはするんだけれども、それすらも愛想笑いとバレバレなようで…初対面とかならわからないみたいなのだけれど、よく一緒にいる人たちにはすぐにわかってしまうらしい。 …というのにバイトで接客業をしているのだからね。笑えない。 店長によく怒られます。 「ほらお客さまにはもっと笑って、笑顔でね総銀さん」 …笑っているつもりだったのですけれども。  
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