お金が欲しかったから

3/3
前へ
/10ページ
次へ
動機なんて、単純明解。 あたしは欲しいもの全てを、自分のものにしたかった。 ブランドの服。 輝く宝石。 高級車。 それでも優菜の心にポッカリ空いた元彼の存在が、やたら大きくて…。 酔いつぶれては、泣いた。 プリンセス・プリンセスの『M』 あの歌詞は、その頃のあたしそのものだった。 忘れたくても、忘れられない。 だから、違う恋に逃げたり、ショッピングで気を紛らわしたり…。 優菜って、バカだよね。 いつの間にか、カードでのショッピングは当たり前になっていた。 クレジットカードも20枚以上持ってると、一千万以上使える。 優菜の金銭感覚は、どんどん麻痺していき、月々の支払いは、30万を軽く超えていった。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加