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聖矢の家は、元住んでいた家らしい。
私の家から徒歩1分くらいだ。
「確か…ここ、だよね?」
私は不安ながらも、インターホンを鳴らした。
『はーい』
おばさんらしき声がした。聖矢のお母さんだ。
「こんにちはー。紗弥歌です」
私がいい返すと…
『あっ!紗弥歌ちゃん!?待ってて今開けるから』
と、優しい口調で言った。
「はーい」
私が答えて数秒もしないうちにドアが開いた。
ガチャ…
「紗弥歌ちゃん!?まあー綺麗になったわね~!」
おばさんは私を見ると、ビックリしたようだったけど、すぐに笑顔になった。
「お久しぶりです!おばさんも相変わらずですね。あ、これ、引っ越し祝いのお菓子です」
そう言って、私はお菓子の袋を渡した。
「いいのに~ありがとう!あ、聖矢なら二階にいるわよ」
おばさんはニッコリして私の肩をポンッと叩いた。
「はぁ…」
私は、ぎこちなく答えた。
トントン…
二階に上がるごとに心臓がドキドキしてる。
聖矢の部屋の前に私はたち、ドアノブに手をかけようとした時…
「紗弥歌?」
部屋の中から、声がした。
ガチャ…
「せ、聖矢?」
私は、ゆっくりドアを開けた。
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