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しらみ潰しに情報を集めていると
《身代金の取り引き場所である廃坑》の情報を手に入れた
待ち伏せて捕らえるか…と、その場所に向かったが、既に数人の冒険者らしき者達が取り引き場所の廃坑の入り口付近を調べている所だった
「考える事は同じようね」
「他の冒険者に先を越される訳には行かないしな」
「此処に来るまでは途中からは一本道だが、その前にどちらから来るかは予想出来ないし…」
「………ねぇ
この道を本当に通るかな?」
「ニィ、どういう事?」
「だって、わざわざ待ち伏せされる道を通るって思う?」
「あ…‼
でも…この廃坑迄の道は此処だけだって聞いたよ?」
「廃坑に他の出口があった場合は?」
可能性は無い訳じゃ無い、源に取り引き場所は廃坑の奥…
廃坑の入り口には他の冒険者達が、当日も必ず見張りが居るだろ…
彼等に気付かれず先回りする方法は無いだろうか?
するとニィは山を迂回するように歩き始めた
「ニィ、何処に行くんだよ?」と慌ててニィについて行く
「この廃坑は山の斜面の端側に入り口があるだろう?
もしかしたら、斜面側に空気口なんかが有るんかもしれないしゃん♪」
そう言うなり斜面側の道なき道を登り始めた
程無く茂みを漁っているニィが
「ビンゴ~♪
みんな♪こっち!こっち~♪」と手招きする
ニィが見つけたのは人が一人屈んでやっと通れる位な横穴だった、自然に空いた物ではなく人の手が加えられた物だ
「位置的に廃坑に通じている可能性は高いよね」
「とにかく入ってみようか…」
取り引きは明後日だ他に入り口を探す時間は無い、僕達は横穴に入る事にした
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