マエムキニ

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そういって、私はキッチンを出た。 「おつかれー」 「おつかれさまでーす」 昼のシフトだった子たちと挨拶をしなからホールに入る。それから客席をチェックした。ディナーになってお客さんがどっと押し寄せる。いつも思うんだけど、前もって打ち合わせてるんじゃないかってくらい、いっぺんに来る。 続いて、作業の状態をチェックした。 サラダベース、サンデーベースは充分に作ってある。 氷の補充もオッケー、他も特に問題なし。こうしてると、私って小姑みたい……。 うーん、やることがないな……。 そう思ったとき、タイミングよくエントランスのドアが開いた。 あっ。 入ってきたのは、私の友達だった。あごの所で切りそろえた髪、やわらかそうなほっぺをした女の子。 「いらっしゃいませ。何名様ですか?」
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