マエムキニ

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「あ、みいる」 ゆっこが大きな目をぱちくりとさせる。 ゆっことは高2のときクラスが一緒になって、それで仲良くなった。雑誌に載ったことがあるくらいカワイイ子だ。 「んっと、2人だよ」 ゆっこの隣にはヘアバンドをした明るい雰囲気の女の子が立っている。ゆっこの友達のほたるちゃんだ。 「まいど。がんばってんなぁ」 「うん、まあね」 ほたるちゃんは何回か話したことがあるんだけど、おもしろいネタでいつも笑わせてくれるんだ。さすが関西人って感じだよね。 「なあなあ、ちょっとオマケしてや?」 ……さすが関西人って感じだよね。 「ほ、ほたる……」 「うーん、そうだな。デザート頼んでくれたら、多めにトッピングするよ」 デザートはホール担当だからね。それから私は、二人を一番いい席に案内した。 「みいる、まだバイトやってたんだね」
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