プロローグ

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「あははははは…!」 あたしは回りながら両手をはねみたいにのばす。とうさんが足をしっかりつかんでくれているから安心だ。 くるくるひゅーひゅー。 高いところが好きだ。 とうさんの肩車がが一番好きだ。 「はい、お終い」 とうさんが止まる。 とうさんがかがんで、あたしはすとんとじめんに下ろされた。 ちょっとさみしくなった。 「えー、もうおしまい?」 「みいるは重くなったからなぁ…」 とうさんがぜいぜいいいながらベンチに座る。 「クラスで一番前なのにぃ」 あたしはぽそっと言って、とうさんの隣に座った。 とうさんがまだぜーぜーいってる。 なんだか顔色がよくないよ。
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