マエムキニ

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ユニフォームに袖を通すと、しゃきっと気持ちが引き締まる。 よーし、今日も頑張るぞー!ってバイトモードになるんだ 前掛けをして、腰のひもをきゅっ、とチョウチョ結びにする。 これで鏡の中の私はすっかりファミリーレストランのウェィトレスさんだ。 名札には私の名前『神代魅』。 襟のリボンはシフトリーダーの証の赤色。 私は鏡とにらめっこしながら、ツインテールの髪を念入りに整える。普段はこういうことあんまり気にするほうじゃないけど、お仕事だからね。 向かい合う自分の顔はとりたてて美人じゃないし、18にもなってまだ中学生と間違われたりするけど、でも、どこから見ても元気がみなぎってる。 それが私のウリだよね。 笑ってみる。スマイルオッケー。 さて、行きますか!
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