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由香里の体からゆっくり離れた裕太は
すまん。なんか…
そんな姿に由香里は
まっ、ビックリよね。普通は…
動じてない雰囲気に余計に驚く。
お前、怖くないのか?そんな話平気でして…
怖い?なんで?もうこの病気治らないんだよ。
怖くないよ。
怖くな…いよ
段々俯き加減になる由香里に裕太は、
どうしたら治るんだよ。
移植。移植しかないもん。
それも、心臓だよ。心臓。無理無理。
実はね、明後日から入院なんだ。
大学病院に…モルモット。あぁとうとう観念しなきゃ。
裕太は、もうかして光栄大学?
うん。なんで?
なんかアメリカから帰って来た名医が
もしかして…
そうそう裕太くんと同じ名字。
その時背筋が凍る様な感覚を覚えた。
新垣裕二。そう裕太の親父だった。
しかし、由香里にはその言葉を話す事が出来ない。
何故ならば家庭内で絶縁状態だった。
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