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宮里美由紀 独身。メガネと頬が同化したような太りきった38歳のおばさん担任
汗かきの体質なのかいつも片手にはハンカチを持ち拭いながら授業進めるそんな奴。
遅い、新垣。お前何処で買い食いしていた。
豚まんとは違うよ。階段で女が倒れてたから保健室へ連れてったんだよ。
本当は、豚まんもその事は知っていた。なので今回は、
良い口実があって良かったな。その子に感謝しろよ。
到底、担任が言うセリフでは無い。裕太はいつも遅刻の常習犯。
そのためか、あまり信用度が無いのが実情だった。
席に着くと、クラスメイトから冷ややかな目と同時に苦笑にも似た声が響いていた。
そんな中、裕太の頭の中にはやはり由香里の事が離れない。
あいつ、今頃治ったのかな?この前あの置き場では何も無い様な雰囲気だったのに…
HRの後、担任の授業へと移行。社会の授業。
歴史上の人物。年号の覚え方。受験という時間に迫り受験対策のような内容が続く。
あんたの合格率が私の出世に関わるんだから。
毎回聞く言葉だが嫌気が差す。しかし、それもそのはず進学校に進めばやかり株が上がるのは言うまでも無い。
裕太のノートにはいつしか由香里の似顔絵が描かれていた。
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