Act:Ⅰ 日常

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「勇気しゅじーん、朝ですよー。 いい加減起きてくださーい!!」 と、青年は少し声を大きめに目の前にいる主人に対して呼びかける。 だが勇気と呼ばれた青年は一向に起きる気配はない。 青年は勇気を見て、ため息をつくと勇気の体をゆすって起こそうとする。 だがそれでも彼は起きない。 青年はまた困ったように苦笑して、勇気の部屋にある目覚まし時計を鳴らした。 ジリリリリリリリンッ!!! 鳴らした本人でさえも驚くような大きな目覚ましの音でやっと勇気が目を覚ます。 「おはようございます、イサキ主人♪さぁ、起きて下さい!」 と青年が明るく言うと。 勇気と呼ばれた青年は、ダルそうに「めんどくせぇ・・。」と小さく呟いた。 それに対して青年は、「面倒くさいじゃ在りません、、、!起きて下さい!」と明るく笑顔のまま言い放つ。 それに対し勇気は相変わらずダルそうに同じ様な返答を繰り返す。 そしてそれに対し青年は、「今起きないと、もっと面倒くさい事になりますよ・・・?」と、黒さを一切含まない笑顔のまま勇気に告げる。 勇気は、一度ため息を付くと、青年にこう告げる。 「はぁ・・・起きればいいんだろ、ノワール・・・。」 その返答にノワールと呼ばれた彼は「はい♪さすがは勇気主人♪」と、見ているといっそ清々しくなる様な天使のスマイルで答える。 ノワール=シュヴァルツ それがノワールと呼ばれた青年の名前である。 そして、このノワールという青年と、勇気という青年が、 この物語の主人公である・・・。
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