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「君は知ってるよ?なんでこんなことになったのか。」 知っている・・・? 「何のことだよ」 「君はさぁ、罪をいくつも犯したんだよ」 言いながらそいつは右へ左へふらふらと動いている。加えてその横柄な言い方は何が言いたいのか全く分からない。しかし自分はなんでも知っているぞ、というその態度に奴は苛立つしかなかった。 「罪?」 「そう。君が犯したものの一つ一つはとても軽い。けど、君は重罪に相当することをしてしまったんだ。」 ふらふら、ふらふら 「なんだ・・・それ」 「んー、君は分かっているというより知っている、かな。心の中に答えがあるけど、君はそれを見ようとしてないんだ。だから君はそれが何なのンか分かってない」 ふらふら、ふらふら。それから口に人差し指を当てて考えながら話す。
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