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目の前の車は信号で止まっていた。
しかし、ブレーキを踏んでも前の車との距離を詰めるだけだった。足を激しく動かして何度もブレーキを踏んだ。当然止まるはずの車は、先ほどから速度を変えずに進み続けるだけだった。
「くそっ!なんなんだよ!!!」
咄嗟にハンドルを切り、その場を乗り切れたかのように思えた。
ところが、奴が切ったハンドルで、奴は反対車線に出ていた。つまり、目の前から車が突進してきたのだ。対向車の運転手の顔が見えて、向こうはもう事故を覚悟したのか、驚いて動けない状態だった。どうにかしたい、そう考えても目の前のことがゆっくりと流れていて、何をすべきなのか、正しい反応が出来ずにいた。
『気を付けてね?』
さっき夢で見た言葉が聞こえた。
「・・・いったい、俺が、何をしたっていうんだあああああ!!!」
そして
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