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少女は監禁されていた。
真っ白な髪に紅い瞳。
まるで化け物のようだと、堅物で人一倍世間の目を気にする資産家の祖父は言い、少女を地下に閉じ込めた。
少女の父親は、少女が生まれる前に交通事故で亡くなり、母親は少女を産んですぐ亡くなった。
そんな生まれてすぐに一人ぼっちになった少女を、母方の祖父が引き取ることになった。都合がいいことに、少女の両親は出生届を出さずに亡くなったため、祖父は少女を"この世に居ないもの"として、屋敷の地下に隠し続けていた。
そんな最低な祖父が、ついに病で倒れたらしい。
少女はカレンダーを見つめると、ふっと静かに笑った。
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