猫の逆恨み

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正直、内心ではすごい不安だった。はじめての就職、はじめての仕事、なにもかもがはじめての世界。 そんな中にこれから一人でいかなきゃならない。 俺は珍しく心細くなっていたんだ。 「え?なに?」 「なんでもないよ!……おわっ」 突然電車が急ブレーキをかけたかのように減速した。将棋倒しのように倒れる乗客。 俺はとっさに美里に覆い被さるように倒れた。
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