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一人のお坊さんが門の前で履き掃除をしていて。 「こんにちは」 そう繰り返されて、ようやくその言葉が私に向けられているのだと気付く。 「あ……こんにちは」 そう答えるとにっこり笑って掃除を続けるから。 「あの……見学させて頂いてもよろしいですか?」 そう尋ねると静かに門の方へと手を差し伸べてくれた。 「……ありがとうございます」 頭を下げて門を潜る。 その中の光景に。 私はまたしても目を奪われた。
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