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「今日、私を怒らせたんだからこれは守れていないでしょう?」 ②と印された場所を指差して、母はどこかしたり顔で。 本気でムカついて危うく汚い言葉で叫びそうになるのを必死に堪える。 そんな中、父が欠伸をしながら降りてきて。 張り詰めた空気が一瞬で蹴散らされる。 「おふぁよう母さん……千尋」 神経質でヒステリーな母と真逆の父。 状況は理解してるはずなのにそう呑気に挨拶して。 立ち尽くしてる母とは違って私の目の前に座ってゆっくりと頭を撫でる。
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