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「話っていうか…俺はお前の担任だし、協力出来ることがあるなら俺に遠慮なく言えって言っとこうと思ってな」
「ナルホド」
「なるほどってなんだ」
「や、きりちゃん優しいな~と思って」
「俺も最初彼方さんから聞いたとき正直驚いたしな。お前、1人で全部やってんだろ?表も、裏の方も」
「彼方さん裏の俺も言っちゃったんですかー。じゃあきりちゃんは信用して良い訳か」
彼方さん父さんのパートナーだったぐらいだし、彼方さんが信用してるならきりちゃんはこっち側の人間。にしても俺は誰も信じちゃいないけど。
「ん?」
きりちゃんがこっちを見ておる。お肌が綺麗ね(違う)
てか近いよきりちゃんんんんん!毛穴まで見えちゃう訳だよっ!
「なあ、密」
「へい」
「お前さ、そのスパイとしての技術はすげえと思うが…」
「うん」
「信用する奴ぐらい自分で決めろ」
「え」
…ちょっと、予想外の言葉
「ま、お前の問題だ。俺がとやかくいうことじゃない」
「うん、…そだね。あんがと、きりちゃん」
「無理してるようなら止めさせるけどな」
「してないしぃ~」
嘘付け、って笑いながら俺の髪をぐしゃってするきりちゃん。
きりちゃんも大人だ。無理してるからってやめていいような世界を生きてないことぐらい、とっくに分かってる。
「きりちゃぁ~ん、そんなに甘くないんだよぉ?裏の世界は」
、すこし冗談っぽく
「…ああ。そうだな」
少し眉を下げて、少し笑う。でも俺には悲しそうに見えて。
こういう顔、させたかった訳じゃなかったんだけどな。
―ちゅっ、
「う、わ!」
「えへへっ。ほっぺチューげっと!」
「おいっ、密待っ…」
「先生ありがとね。俺なら大丈夫だから!じゃあ失礼しましたっ」
「密!」
―ガラガラっ、ばたん
「、ったく、何が大丈夫だ馬鹿…。お前だって泣きそうな顔してたくせに」
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