矢野家

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そんなある日の週末。 俺達は、矢野家からバーベキューに招かれた。 「 よぉ、雅人 」 庭で火を起こしていた陸に声を掛けられ、俺も小さく手を上げて応える。 誌乃は、早速おばさんに呼ばれてキッチンへと向かい、俺と陸はふたりして、自然とそれを目で追っていた。 「……まだまだ、親が恋しい歳だろうにな 」 ボソッとそう呟いた陸に、俺の表情も複雑になる。 「 感謝してるよ。お前にも、おばさん達にも 」 陸は、いいんだよ、と笑った。 「 誌乃は、俺にとっても妹みたいなもんだし。 親父達だって、養女にしたいなんて言ってるくらいだからな 」 俺は、え?と陸を見た。
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