招待状

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「……もしかして、…行かない気なの?」 招待状を受け取ったまま、封も開けずにボンヤリとしていた俺に、舞がそう問い掛ける。 俺は返事の代わりに、小さく息を吐いた。 「 行かない訳には、いかないでしょ?」 「 わかってるよ 」 仮にも、20年一緒に暮らした妹の結婚式で。 相手は、仕事で世話になってる社長だ。 けど何で今更、式なんて…… 「……ちゃんと気持ちの整理を付ける、いい機会じゃない 」 そう言うと、舞は娘を俺に託し、食事の用意があるからとキッチンへ向かった。
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