招待状

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少しぐずりはじめた娘をあやしながら、俺は舞に言われた事を考えていた。 気持ちの整理を付ける。 それがどういう意味かを、俺は痛い程わかっている。 そして、そんな俺の傍に居る舞の気持ちも。 結婚式で、誌乃が本当に幸せなんだと確かめられたなら。 俺の気持ちは、整理出来るのだろうか。 田島慎一を許せるだろうか。 俺の罪悪感は消えるだろうか。 「……これ、出席って返事出しといてくれ 」 俺はキッチンに向かってそう言うと、ぐずる娘を抱いてリビングを出た。
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