episode3:ライオンと美女(後編)

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ナカムラの体は謎の敵から放出されたレーザー光線によってズタズタに燃やし尽くされーーー燃やし尽くされるはずだった。 が、しかし、 大地を揺るがす盛大な轟音がナカムラたちの耳に轟き、彼らの命は救われた。 その轟音は例えるならクラシックなどに使われるダイナミックでファンタジックでとにかく偉大チックな感じのもの。 それを聞いた時、ナカムラは自分の鼓膜が破壊されるかと思った。 それほどの轟音。 それは轟音の音量が大きいというより轟音に値する意外すぎるものの登場の驚きを表していた。 「あーあ。ちょっとぉあんたのせいで髪が黒くなっちゃったじゃないの。責任取ってくれる?」 「なるほど俺のjモードはこういう時に発動すると使い勝手がいいんだな。よしメモメモ」 「あーまたパクってこなきゃならなくなった!おいどうしてくれんだよジョージ!!」 「知るかよっ!略奪って何だよ略奪って!!お前一体どんなjモードなんだよっ」 「クロッセルのjモードはなんか特別でねいちいち武器屋からパクってこないと使えないらしい」 「へーそうなのか」 ーーーと、ナカムラの目の前から皆言ってることはバラバラだが何かと筋が通っている、そんな会話が聞こえてきた。 「でさあジョージ。目の前のライオンどうするよ?何でもアーケノイドのクソ副長官でも倒せなかった怪物だぜ?」 ナカムラの目の前にいる、肩までかかる長さと朱色の髪色が特徴的な女性、ドリームが彼女の隣で自分の拳を開閉させている黒髪黒肌の男性、ジョージ・ルーカスに話しかけた。 「どうって決まってるだろ。ぶっ飛ばす!それしかない」 と、まんざらでもないことを平然と言って退けるジョージ。 「おいおいおい!!落ち着けっとりあえず落ち着けジョージ!!相手はあのアーケノイド副長官でも倒せなかった怪物だぜ!?俺らへっぽこには傷は愚か触れることすら構わないっての!!」 そう、無茶で不可能で非現実的な行動を取ろうとするジョージを止めにかかるのはクロッセル・タイプバーン。 「あ?お前馬鹿かよっ!!そんなこと言ってるからへっぽこなんだよ!ほらっもたもたしてる内にライオンの両目がお怒りだぜ?」 とあくまで自分の意見を貫き通すジョージ・ルーカス。 そんな意見の合わない三人の元へナカムラを傷付けた連続チートレーザーが発射された。
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