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「あ、おかえりー」
ビクビクしながら翔さんのバイクから降りると、ママが玄関先で花に水をやっていた。
普通に笑顔で言われたものだから、呆然としてしまった。
「ま、ママ?」
「うん?」
怒りの極地で逆に笑顔、という感じでもない。
笑顔のママは眉を上げ、「なあに?」という雰囲気で私の顔を見る。
「翔くん、おはよう」
「明里さん、おはようございます」
「朝ごはん、食べた?」
「いえ、まだ……」
照れくさそうに肩をすくめた翔さんに、ママは「用意するから食べていきなさい」と微笑んだ。
そのまま、本当に何でもない様子でママは玄関を開けて先に上がってしまう。
……何が、どうなってるの?
「翔さん?」
振り返ると、笑いをこらえている翔さんがいた。
「……話、明里さんから聞く?」
本当に、意味が判らない。
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