1ずれ

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僕は勉強をしていた。 自分なりに努力はしている積もりだが 学校での順位はあまり上がらなかった。 高校二年生。 きっと皆も受験に向けて 必死に頑張っているのだろう。 僕は数学の問題集をやっていた。 分からない問題があって詰ってしまい 先程から全然進んでいなかった。 そうなると眠くなって ぼんやりと問題を見ているだけで頭は働かず ただ時間だけが過ぎていく。 うつらうつらしている自分に気がついて時計を見ると もう午前二時を回っていた。 明日の朝も課外があるので六時に起きなければならない。 僕は寝ることにした。 頭は朦朧として 勉強が予定通りに進まなかったという苛立ちと こんなことならもっと早くから寝ていれば良かったという後悔と眠気とでごっちゃになっていた。 僕はふらふらとトイレで用を足して 部屋に戻っていった。 その時、何を勘違いしたのか 僕は自分の部屋ではなく 向かいの開かずの間の方のドアノブを握っていた。
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