プロローグ

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朝の光が窓の端から差し込んできたのを感じて、俺は瞼を上げた。 …ああ、ようやく来たのか。いや、来てしまったのか…この朝が。 …… 目が覚めても俺はいつもの癖でゴロゴロと15分ほど布団の中で粘っていた。 (…そろそろ起きないとまずいか) 目の前の目覚まし時計が忠告するように小さく音をたてながら針を動かしている。 「いよいよか…どんな風になるんだろうな。」 少しだけずきりと痛む胸を押さえながら物思いにふけっていた。 …… そんな物思いから約3分後、ようやくベッドから這い出すことに成功した俺は寝起きでいまいちよく働いていない頭とのろのろと準備を始めていた。
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