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陽向「……っ//」
実は、奏が人前で自分からキスしてきたのは初めてで、かくいう俺も――
陽向「っっっ!?//」
し、舌が!ディープ?いや待て、それ以前にだ。奏は自分からこんな事するやつじゃ――
……なんか、こんな事するやつになってきてんだよな、うん。
ってか、頭がボーッとしてきた。頭を打ったのもあるけど、やたら長く甘えたようにキスしてくるし、それでいて体に抱きついてるから……うん。
口も胸元あたりも、両方柔らかいんだよな。うん。
陽向「……っはっ!//奏……何やってんだよ?」
奏「え……キス?あと、ハグ?」
陽向「訊くなよ。というか、間違ってないけど……お前、最近積極的だよな?」
奏「そう?」
優花「だいぶ積極的だよ?ってか、ヒナ兄。私は何も唆してないからね?」
陽向「気付いてたのか?」
優花「それとなく。ちなみに言うと、さっき抱きつかれた時に気付いた事なんだけどね?」
陽向「?」
優花「お姉ちゃん、多分アルコール吸ったね」
陽向「はあっ!?いや、家に酒は置けるワケ……」
そう言ってキッチンを見た俺と優花は、揃って固まった。
そこに在ったモノ。それは……
優花「……料理酒?」
陽向「だな」
優花「加熱してアルコール飛ばしてる時に?」
陽向「それしか有り得ないだろ。料理自体は完成してるんだから」
優花「……お姉ちゃんって」
陽向「言うな。俺が自制させる。じゃないと理性が保たない」
優花「ヒナ兄、十分理性ギリギリだよ?」
陽向「それを言わない優しさをくれないか?」
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