♭2・彼女と従妹

19/22
前へ
/374ページ
次へ
陽向「……っ//」 実は、奏が人前で自分からキスしてきたのは初めてで、かくいう俺も―― 陽向「っっっ!?//」 し、舌が!ディープ?いや待て、それ以前にだ。奏は自分からこんな事するやつじゃ―― ……なんか、こんな事するやつになってきてんだよな、うん。 ってか、頭がボーッとしてきた。頭を打ったのもあるけど、やたら長く甘えたようにキスしてくるし、それでいて体に抱きついてるから……うん。 口も胸元あたりも、両方柔らかいんだよな。うん。 陽向「……っはっ!//奏……何やってんだよ?」 奏「え……キス?あと、ハグ?」 陽向「訊くなよ。というか、間違ってないけど……お前、最近積極的だよな?」 奏「そう?」 優花「だいぶ積極的だよ?ってか、ヒナ兄。私は何も唆してないからね?」 陽向「気付いてたのか?」 優花「それとなく。ちなみに言うと、さっき抱きつかれた時に気付いた事なんだけどね?」 陽向「?」 優花「お姉ちゃん、多分アルコール吸ったね」 陽向「はあっ!?いや、家に酒は置けるワケ……」 そう言ってキッチンを見た俺と優花は、揃って固まった。 そこに在ったモノ。それは…… 優花「……料理酒?」 陽向「だな」 優花「加熱してアルコール飛ばしてる時に?」 陽向「それしか有り得ないだろ。料理自体は完成してるんだから」 優花「……お姉ちゃんって」 陽向「言うな。俺が自制させる。じゃないと理性が保たない」 優花「ヒナ兄、十分理性ギリギリだよ?」 陽向「それを言わない優しさをくれないか?」 ‡
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加