♭0・新たな始まり

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――まあ、バカだけど、いざという時の洞察力には驚かされる事もしばしば。実際、それに指摘されたもんな。俺の抱く『虚』とか、そういう些細すぎる事にすら敏感。 ……人が変わったように諭すから、こっちは調子が狂うばかり。――まあ、いい友人なんだろう。 渉「ってか、お前らもこの便に乗ってたんだな。ギリだったから不安だったんだけど、なんか安心したよ♪」 陽向「……よし、今すぐ船の外に放り出そう」 奏「あ……うん」 渉「どうして!?音成も納得してないで助けて!」 「陽向!此処が開くぞ!」ガラッ 渉「ちょ、おま、何普通に窓開けてんの!?なんで!?」 「…………いや、まあ、なんと……なく?」 渉「言い淀むならやるなよ!というか止めて!俺死んじゃう!海の藻屑になっちゃう!」 陽向&皆(男子生徒)「逝ってみよう☆」 渉「なにその意志疎通!気の所為じゃなきゃ漢字が違(ry」 陽向「渉は――海へ!!」ビュッ!! 渉「窓開いてないトコは違うだろぉぉぉお!!」 ――ガシャーン!ビタンッ!! 陽向「……ゴミはゴミ箱に、的なノリだったのには突っ込まなかったな。というか、投げられる事は諦めてたな」 奏「というか大丈夫?海に落ちた音じゃない効果音が聞こえたけど」 陽向「大丈夫だ。アイツなら藻屑になっても這い上がってくるさ」 奏「少なくとも信頼っていう言葉で片付けられないよね、この関係」 陽向「理解は要らないよ、俺も分からないから」 奏「あ~……」 ‡‡
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