32人が本棚に入れています
本棚に追加
――まあ、バカだけど、いざという時の洞察力には驚かされる事もしばしば。実際、それに指摘されたもんな。俺の抱く『虚』とか、そういう些細すぎる事にすら敏感。
……人が変わったように諭すから、こっちは調子が狂うばかり。――まあ、いい友人なんだろう。
渉「ってか、お前らもこの便に乗ってたんだな。ギリだったから不安だったんだけど、なんか安心したよ♪」
陽向「……よし、今すぐ船の外に放り出そう」
奏「あ……うん」
渉「どうして!?音成も納得してないで助けて!」
「陽向!此処が開くぞ!」ガラッ
渉「ちょ、おま、何普通に窓開けてんの!?なんで!?」
「…………いや、まあ、なんと……なく?」
渉「言い淀むならやるなよ!というか止めて!俺死んじゃう!海の藻屑になっちゃう!」
陽向&皆(男子生徒)「逝ってみよう☆」
渉「なにその意志疎通!気の所為じゃなきゃ漢字が違(ry」
陽向「渉は――海へ!!」ビュッ!!
渉「窓開いてないトコは違うだろぉぉぉお!!」
――ガシャーン!ビタンッ!!
陽向「……ゴミはゴミ箱に、的なノリだったのには突っ込まなかったな。というか、投げられる事は諦めてたな」
奏「というか大丈夫?海に落ちた音じゃない効果音が聞こえたけど」
陽向「大丈夫だ。アイツなら藻屑になっても這い上がってくるさ」
奏「少なくとも信頼っていう言葉で片付けられないよね、この関係」
陽向「理解は要らないよ、俺も分からないから」
奏「あ~……」
‡‡
最初のコメントを投稿しよう!