第一話 【EARTH】

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授業は終わり、今は放課後だ。 皆、自分の所属している部活動で活動していた。 しばらく拓海は、蓮とたわいもない話をしていたが、蓮も部活があるので、拓海に別れを告げると部活にいってしまった。 拓海は、特にすることもないので、部活をサボって家に帰ることにした。 荷物をまとめ、校舎から出る。 と、校門の前に一人の男が立っている。上下黒いスーツに身を包み、メガネをかけた男だった。 「…なんだあいつ…。」 考えるよりも先に、言葉が出た。 とにかく早く帰りたかった拓海は、その男を無視して足早に家に帰ろうとした。 と、そこで気づく。 あの男は、ずっと拓海のことを見ているのだ。 余計に気味が悪くなり、拓海はその場から走り去った。 男は追ってこようとはしなかった。 ただ、一つ溜め息をつくと、ゆっくりと歩きだし、どこかへ行ってしまった。
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