第一話 【EARTH】

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「おっおおお前!何でここにいるんだよっ!?」 とっさに口から出た言葉は、舌が回らなく、とても間の抜けた声となった。 驚く拓海とは反対に、芽生は無表情だった。 その様子を見た拓海は、少し落ち着いてきたようだった。 「──────る。」 「…え?」 急に、ボソリと芽生が呟いた。なんと言ったのか聞き取れないほど小さな声だった。 「─始まる。」 芽生はもう一度言った。 拓海は、芽生を何か変な物でも見るようにして言った。 「何が始まるんだよ?」 その時、爆音が響いた。 腹の底に響くような音。それは外から聴こえてきた。 拓海は窓に駆け寄り、外の様子を見た。 「なんだ……あれ。」 ズシン、ズシン、と音をたてながら、それは歩いていた。 「──始まる。」 芽生がまた呟いた。その言葉に反応して拓海が振り返る。 「だから何が!」 芽生は拓海の目を真っ直ぐ見て、言った。 「───終わり が。」
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