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その時、突然、僕の携帯が振動を始め、着信を知らせた。
それは岡山北署の原警部だった。
「はい。黒住です」
「ああ、黒住君か。どうしているね?」
例のどっしりした低い声だった。
「僕ですか?寝転んで本を読んでいたところですよ」
「事件が起きたんだ」
「それはありがたいですね。実は死ぬほど退屈していたんですよ」
「今からすぐに、こちらへ来られるかな?」
「ええ」
「では、待っている」
「わかりました」
僕は携帯を切り、サンドイッチをひと切れ取ると、ガレージへ行き、ホンダCB125Jのキーを入れた。
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