1、事件の始まり

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4 その時、突然、僕の携帯が振動を始め、着信を知らせた。 それは岡山北署の原警部だった。 「はい。黒住です」 「ああ、黒住君か。どうしているね?」 例のどっしりした低い声だった。 「僕ですか?寝転んで本を読んでいたところですよ」 「事件が起きたんだ」 「それはありがたいですね。実は死ぬほど退屈していたんですよ」 「今からすぐに、こちらへ来られるかな?」 「ええ」 「では、待っている」 「わかりました」 僕は携帯を切り、サンドイッチをひと切れ取ると、ガレージへ行き、ホンダCB125Jのキーを入れた。
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