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「残念ながら違うわ。ここの人達はゲームを始めたのはいいけど、やっぱり死ぬのが怖くて他のプレイヤーがクリアして助かるのを待ってるだけ」
翔梧「そ、そうなんですか……」
「あんな強そうな人でも、モンスターにビビってここにいるんだから笑っちゃうわ」
翔梧「アナタは?」
「私?私は最近始めたばかり。ここの人達も昨日知り合いになったばかり、明日にはここを出るわ」
翔梧「そうですか」
周りの見かけ倒しな連中にガッカリしていると、宿屋の扉が開いた。
単なる客だろうと思っていたが、入って来た人はプレイヤーではなく、村人だった。
「た、大変だ!村にモンスターが!ぐあっ!!」
村にモンスター!?そういうイベントなのか?
村人が襲われ、宿屋にモンスターが侵入して来た。
翔梧「くっ!結構いるな……骨が折れる」
「私もやるわ、伊達にレベル4やってないわ」
翔梧「レベル4!?」
「そうよ、翔梧君もレベル2ならあんな雑魚余裕でしょ?」
名前とレベルを……。そうか、俺の名前とレベルを見たのか。
俺は喋ってて見るのを忘れていた。
「ボサッとしない!来るわよ!」
翔梧「ハッ!」
気づくと、モンスターが俺に飛びかかっていた。
俺はモンスターを斬り、まずは一匹倒した。
よし、次!
「た、助けてくれ!」
翔梧「うわっ!ちょっと、離れろ!」
「俺まだレベル1なんだよ、助けてくれ!レベル2なら勝てるだろ!?」
俺に助けを求めてしがみついたのは、モンスターが怖くてクリアを待っている強そうな男だ。
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