俺とねーちゃん

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「……ゆー?」  夜にも関わらず昼間と全く変わらない蒸し暑さの中、窓を全開にして扇風機をつけ、タンクトップとトランクスの格好でフローリングに横たわりながら漫画を読んでいると、ドアの向こうからねーちゃんの声が聞こえてきた。 「……入って良いよー」  俺の名前を切なげに呼ぶ声で全てを理解した俺は、身体を起こし近くにあったミニテーブルに漫画本を置き、ねーちゃんにそう声をかけた。  するとドアが少しだけ押し開かれ、その隙間から日に全く焼けていない色白の腕がすっと部屋に入ってきた。
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