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「姫は黙っててよ!名前に似合わず今日も元気ね」
「名前の事は関係ないでしょー?」
最近は二人の言い合いも日常茶飯事。
いつも私が間に入って止めている。
「まぁまぁ…」
こんなふうに。
若干呆れ顔なのは置いといて。
「それで、何だったの?」
私は亜美に問いかけた。
「陸がさぁ…」
陸とは亜美の恋人。
本名は、陸斗(リクト)。
私たちとは違う高校に通っている高校3年生。
亜美が話しかけてくるといえば彼の話をする時だ。
最近彼と上手くいっていないらしく、よく相談しに来ている。
女というのはグループに入らないと気が済まない生き物らしく、常に団体行動だ。
そのグループというもので分類するなら、私と亜美は別のグループ。
もちろん私と姫華は同じ。
亜美は彼の話をする時だけ私たちに近寄ってくる。
ただそれだけの関係。
始めに話した通り、友達という名で結ばれただけの簡単な関係だ。
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