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「本当疲れたね!」
んー!と伸びをしながら姫華が近づいてくる。
私も姫華も部活をしていないので、毎日一緒に帰っている。
学校を出てすぐ、姫華は私に耳打ちをした。
「湊川高校に寄っていかない?」
湊川高校…
先ほど亜美が言っていた、陸斗くんが通っている高校。
「いいけど、何で?」
面倒くさいと渋ると、見てみたいでしょ!と姫華は胸を踊らせている様子だ。
姫華の悪い癖は、こういう所だ。
男の子の噂を耳にすると、すぐに気になる。
その提案に乗ってしまう私も私だけど。
「じゃあ行く?」
姫華に承諾の意志を見せると、私の手を引いて湊川高校へと走り出した。
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