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中学の俺は災難続きだった。
あの三年間は忘れ、心地よく、穏やかに過ごし、そして知的で清楚な彼女と…。
そう例えば…例えば-
あんな彼女と青春の日々を…
?「-高杉。高杉!」
俺は図書室で一人本を読んでいる子に夢中になっていたらしく、ハッとして、声のする方へ顔を向ければ、同じ図書委員で友人の守本が無愛想な顔で、仕事をしていた。
涼「ん、何?守本」
龍「こんな(図書委員)の仕事さっさと終わらせて帰ろーぜ。ん、あぁ、そーいや今日からだっけ?1人暮らし。」
涼「おう!」
守本の言葉に再び実感する1人暮らしという現実。俺の以前からの夢だったし。
守本も羨ましそうな顔をしていた。
龍「い~よな~。俺んちも転勤とかなんねーかな…
てかさ、今日から住むアパートってどんなのなの?」
涼「んー、それがさ、今日初めて行くんだよね。」
守本は「はぁ?なにそれ」と呆れ顔だった。
涼「いやさ、前住んでいた人の荷物がどーたらでさ…まっ、親も来週から行くみたいだし、間に合って良かったけど…それに管理人さんには外で会ったし、部屋も四畳半で古くて壁薄いみたいなんだよねー」
龍「そりゃちょっと残念だな」
守本の反応は苦笑いだった。
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