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「はあ……」
少女は部室にて溜息をついた。
「どおしたの?遥ちゃんらしくないよ?溜息なんて」
対面に座っていた青年に話し掛けられた。
「事件らしい事件が来ないですもん。この間も……」
「ああ、三年の落とし物探しか」
「先週も……」
「二年の休んだ相手の代わりにテニスの相手しろってやつ?」
「その他……色々と……」
「ああ……そうだね……」
今度は二人で溜息をついた。
「探偵部って語ってるくせにやってることは全然探偵じゃないです!」
少女はデスクの椅子をクルクル回して、忙しなく止まった。
「柳くぅん。どうにかなんないのぉ」
部室の一番奥、少年に少女は言葉を放った。
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