初恋

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オフィスのような造りの部室奥に座っていたのは、眼鏡を掛けたどこか冷めたような一人の少年だった。 「どうにかしろって……。やること無いんだから良いんじゃないか?」 軽ーく答えた冷めた少年に、少女はムッとした。 「やること無いからって、便利屋みたいにあれもこれもってこなすのは……」 「じゃ辞めれば?部活」 ズハリと言われ少女はデスクに突っ伏す。 「もう……頭固いんだから……」 突っ伏しながら少年を見た。 「もぉーちょっと優しい声をかけられないのかなー、柳君っ?」 「お生憎さまで。そんな他人に優しく出来るほど、心は広くなくてね。俺は」 厭味をたっぷり効かせた言葉で少女を刺した。
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