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一枚のぺらぺらな紙に走り書きで『初恋を助ける』と書いてあった。
* * *
依頼主、門崎 澪。
待ち合わせは学生食堂。
「あの、依頼を……」
「は、はい、そうですね……」
ギクシャクな二人を遠巻きに冷めた目で見る隆一は呆れた。
「あの手のヤツは押さなきゃ話せねえっつうのに」
遥も門崎も相手の顔さえみない。
隆一は仕方なく助け船を出すことにした。
「門崎さんですよね?」
いきなりの登場に二人は一瞬固まる。
「は、あ。はいぃ!門崎澪と申しますぅ!」
第一印象は気が弱い女子だった。
「探偵部の柳と……」
隆一は遥を勢いよく睨んだ。
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