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「………」 寺松はすごく神妙な顔つきでオレを睨んできた。 「…たぶん…か………そんな中途半端じゃダメだね……優一…」 寺松の顔がどんどん近づいてくる。 ヤバイヤバイヤバイ…!! このままじゃまた寺松のペースにのまれる。 また昨日みたいにしたくないから、オレは完全拒否。 「マジでやめろって!」 とりあえずもがきまくる。 ホントに嫌なんだよ! マジでやめてくれ…! 嫌がってるのに、寺松はやめようとしない。 しかも拒絶すればするほど、寺松は微笑む。 「優一…?昨日はあんなに素直だったのに…」 寺松が言おうとすると、そこに聞き覚えのある声が聞こえた。 「おいお前、そこで何してる?」 「………!?」 そう、もう二度と会いたくないあいつの声。
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