可もなく不可もなく

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  彼女についていき、地下に降りる。 「見た目以上に広いのね、この店」 「まぁね、必要な物造るとなると上より、下に掘った方が手続きとか無くて楽だからさ」 「でも電気は通ってないんだ」 通路はろうそくの灯りと、キョウさんが持っているランタン以外無い。 「電気は駄目ね、色々と安定しないのよ」 そういうもんなのかと思っていたら、扉の前で止まった。 「まずはここね」 そう言って中に入る。 それについて入ると中は棺桶が並んでいた。 「キョウさん何これ…」 「あんたのお供を選んでもらうわよ」 「……え、俺は死体でも連れて歩けと?」 「何言ってんのよ、中はちゃんと生きてる人よ」 学術分類上悪魔に仕分けされるけど。 彼女はそう言って壁に掛けてあったリストを渡した。 「その中から一人か二人選びなさい、みんな初期能力や特殊技能が違うから良く吟味してね」 そう言われ、リストを眺める。 ……こりゃ時間がかかりそうだ。  
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