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午後。
ちょっと大きな揺れ
地震はいつもの
ことだけど、
規模はかなり大きい。
昼寝してた
カミサンの
頭を覆い隠す。
三重県に住む、
カミサンの娘から、
カミサンに電話がある。
「ちょっと大きかったけど大丈夫だよ…」
まだ電話は使えた。
今度は、ものすごい
縦揺れ。
「また揺れが来た…うわぁ、うわぁ、ギャー…」
電話、不通になる。
絶妙のタイミングで
不通。
立てないぐらいの揺れ
カミサンは…
猫さんは…
猫さんが脱走したと
勘違いして、
外を探しに行った。
余震なのか、
揺れは幾度となく
続いていた。
市役所から
大津波警報が
発令されたとの
広報のアナウンスが
延々と続いていた。
カミサンのお父さんが
置いていった
ラジオからの情報だけが
頼りだった。
釜石、宮古に
津波が到達したことを
知った。
それが第1波なのか
何波なのかはわからない。
相変わらず、
アナウンスは
高台への避難を
呼び掛けてる。
アナウンスが
途切れた。
不気味な静けさが
続いてた。
何があったのか…
かすかに
何かがゆっくり
動いてる、
音がした。
揺れも少なくなり、
とりあえず、
部屋に戻った。
アパートの隣の
新婚さんらしき
奥さんから
「揺れ凄かったですね…猫を探してたみたいですけど、見つかりました?」
と言われ
「見つからないんですよね…お腹が空いたら、帰ってくるでしょうけど。」
「帰って来ますよ」
と言われ、
「そうですね…」
と部屋に戻った。
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