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「おい、フェイス」
「……あ、はい?」
『フェイス』と呼ばれた為に反応が遅れた相手が慌てて返事をすれば、サタンは苦笑した後に再び口を開く。
「お前からは主と同じ匂いがする。 時々見に行くからな、覚悟しとけ」
「……わかりました」
頷いてみせれば、サタンはオブシディアンの方を向く。
「じゃあ俺は帰るからな」
『うん、気をつけてね』
「俺達の世界だ、気をつけろもくそもねぇ……あ、くれぐれもヒーローキラーとしての仕事、忘れんじゃねぇぞ」
そう言って、彼は消えた。
憤怒担当の魔王とは思えない、優しい顔を見せながら。
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