第三話

4/6
前へ
/90ページ
次へ
「貴方のお子さんは、今どちらに?」  フェイスが問うと、ワイルドベアは低く構え、唸り声をあげる。 『貴様、何故知っている!?』 「特殊な能力を持っていてな? 彼らの正体や貴方が暴れた理由を『把握』した」 『能力、だと? 貴様、種族は何だ?』 明らかに訝しむ声で尋ねられると、フェイスは苦笑した。 仕方が無いかと隠すのは諦めて彼は口を開く。 「――悪魔だ。 勇者だ英雄だと持て囃される奴らを消しに来た」 『なるほど、だからか……彼らに対して、いらついていただろう?』 「っ! 暴れていたのに気づいていたのか!?」 ワイルドベアが頷くと、彼は苦笑した。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

593人が本棚に入れています
本棚に追加