第三話

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「……甘いな、甘過ぎて反吐が出る」 『ほう、やはりそう考えるか』 「あぁ、もしその噂が本当だったら危な過ぎるし、第一人しか信用しないようじゃ本質を見失う」  フェイスの顔は言葉とともに厳しくなっていく。 それを見ていたワイルドベアの親子は、彼が本気で怒っているのを感じ取った。 『お、落ち着け。 考えられる事も考えられなくなるぞ』 「考えなくても、もう端(はな)から答えは出てる」 そう言い、フェイスは洞窟の出口側に振り向く。 「そいつらをこうしてくる」 言いながら、右手の親指で首を切る動作。 つまりは『亡きものにする』と言う事だ。 「じゃあな。 終わったらここに戻ってくる」 そう言うと、ワイルドベア達の答えを聞く前にフェイスは転移した。
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