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「なぁ邪神、その体に植え付けられたら、僕は魔力持ちなんだよな?」
『当たり前さ。 ちなみに人化して角や翼を隠せるし、獣化して魔物に襲われなくなる事だってできる』
それを聞いた誠は、一度目を見開いた後、納得したような顔をして口を開く。
「万能だな、魔族……」
『違う違う、「悪魔」だよ。 魔族は人界に住む、君の世界で言う西洋妖怪みたいな子達さ』
「西洋妖怪……狼男とか、吸血鬼とか?」
『吸血鬼は別の国だね』
邪神は詳しく話をするのだが、誠はそれを聞けば聞くほど頭がこんがらがっているようだ。
肉体に入ればその記憶が全部彼の物になるそうなので、誠は説明を聞くのをやめる。
『じゃあそろそろ、転生しようか』
「あぁ、そうだな」
彼がそう返事すれば、邪神はニコリと笑う。
その顔はまるでどこにでもいそうな青年みたいで、誠は思わず相手が曲がりなりにも神と言う存在だと言う事を忘れそうだった。
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