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今、俺の前には一人の女子がいる。宮下優衣という子で、学年でも五本の指に入るほどの可愛さ。その子に俺は告白をし、返事を待っているところである。
優衣
「ごめんなさい、やっぱり付き合えません」
俺は自分の耳を疑った。ゴメンナサイ、ヤッパリツキアエマセン。目の前の女子はそう言ったのか?
魁斗
「ごめん、よく聞こえなかった。もう一回言ってくれないかな?」
優衣
「だから…付き合えませんっ、さよならっ」
そう言って彼女は去ってしまった。自分がフラれたということを理解するのに少しの時間を要してしまった。その間ずっと立ち尽くしていた。
魁斗
「あはは…フラれちまったな…」
俺の言葉は、虚しく9月の空に消え、余計悲しくなるだけだった。
こうして俺の春は、来ることもなく終わった(?)。
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