HINOE END

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 何刻がたっただろう。ただ、オレは望美の無事を祈り続けた。  事故の話を聞いた九郎たちも病院に来て、オレは事故のときの状況と望美の容態を説明した……と思う。あまり覚えていない。それからまた数刻が過ぎた。  処置室から、白衣を着た女が出てくる。    「何方か、春日さんと同じ血液型の方はいませんか? 出血が多く、大変危険な状態です」  「先輩と同じ……。! ヒノエ! 確かお前、先輩と血液型同じじゃなかったか?」  「!」  確かにオレたちは此方に来てから“血液型”と言う物を調べた。オレは自分の記憶を探る。    ──あ、B型! ヒノエくん、私と一緒だ  ──へぇ……嬉しいね、姫君と同じだなんて    譲の言う通り、オレと望美の血液型は同じだった。同じだと、望美が言ったんだから間違いない。  「オレが同じです。血が足りないならオレの血を望美に」  「此方へ!」  オレは白衣の女──将臣たちの話では“看護師”と言うらしい──に連れられて別室へ移動し、そこで採血をした。オレは暫く安静にしているように言われ、ベッドに寝かされた。
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