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「いいじゃん。自由に動き回れるんだから。あ…でも進行しないだけだから今の状態のままだけどね。で、君がここへ来れたのは偶然。
飛ばされたのは僕が会いたいって強く願っていたからかもしれない。時空が歪むのことは希にあるんだ。過去へ行くにも、異世界に行くにも。そのゲートがいつ開くかは分からないけど」
偶然、とは言ったがこれは必然かもしれない。
彼女が平成の世で産まれた時から、始めから決まっていた運命なのだろう。
第一の世界の歴史を変えるため、そして自分自身の在りどころを見つけるために過去へ戻り、やり直しをしたのだ。
そして今、第二の歴史が目の前にある。
この知っているようで知らない新たな地で、何を学び何を得るのか。
今までと同じようにうまく過ごしていけるのか。
初めてタイムスリップした時と同じように、全てが不安でならなかったが…
(余計なこと考えていても仕方ないよね…)
自分で自分に、そう言い聞かせ、落ち着かない心のざわめきを無理やりに抑え込む。
「あの…吉田さんは何故そんなことを知っているんですか?」
そう尋ねると、待ってました!とでも言うかのような表情で
「…いいよ。教えてあげる」
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