66人が本棚に入れています
本棚に追加
やっぱり碧先輩の、あの笑顔は心臓に悪い。
そんなことを考えながら、私は赤くなっているであろう顔を隠すように下をむいた。
「私に何か用があるんじゃないんですか?それに、助けてもらったし…」
私は急に恥ずかしくなって早口で言葉を紡いだ。
「…ねえ、莉子。こっち見て」
碧先輩は私の質問なんて無視して私の顔を覗き込む。
「い、いやです!」
私は恥ずかしくて目をぎゅっと閉じた。
それがいけなかった。
―――ちゅ。
私の頬に何か柔らかい感触。
「な、なにするんですか!」
私はばっと顔をあげた。
い、今、碧先輩にキスされた…?
.
最初のコメントを投稿しよう!